まくら投げ大会において、個性であり一発逆転を狙える秘策でもある「先生が来たぞォ〜!」を使いこなすことで一歩進んだ試合展開が可能になります。
先生が来たぞォ〜!とは?
このコールはサポーターが1試合に1度だけ、1セットの中でどちらか一方しか使うことが出来ないというルールがあります。
だからこそ、相手より先に使うのか、それとも温存しておくのか、そういった読み合いにも発展してくるので、まくら投げ大会の戦略性をさらに面白くしてくれるのです。
先生が来たぞォ〜!をコールすると、時間が止まりコールをしたチームの大将は相手チームの枕を10秒間だけ回収するチャンスが与えられます。
その時に相手の大将はコート内の布団に寝たふりをしなくてはならないのです。
両チームのリベロ・アタッカー・サポーターはその場に正座しなくてはならず、試合再開まで動けません。
…実は、全日本まくら投げ大会において、この一瞬が入ることで戦況がガラリと変わる可能性を孕んでいるのです。
具体的には何が変わるのでしょうか。
枕を回収=試合展開を握れる
序盤に使えばアタッカーを確実に減らせる
もし事前に「次のセットは開始直後にコールする」と作戦を立てることが出来ていたら、開始直後から一気に攻めて相手のアタッカーが枕を投げるのを抑止、さらに集中的に上手く狙えれば1人は高い確率で寝かせられるでしょう。
そうなると必然的に相手が攻められず、多くの枕が相手コートにあるうちに回収に伺うことが出来る訳です。
1セット目を先取している時に畳み掛ける
先生がきたぞォ〜を使わずに1セット目が取れれば、2セット目の序盤に使用して畳み掛けるという作戦もあります。相手は次がない状態で試合の主導権を握れなくなるので、かなり苦しいはず。
終盤までの温存が成功すると、かなり有利!
鉄板の作戦として残り31秒のタイミングでコールを決められるとリベロ終了後には枕のほとんどが自陣にある状態なので、とても有利になるのは間違いありません。リベロがいない相手チームに枕を叩き込む爽快感は癖になりますよ!
しかし、相手も同じように意識していますし、温存し続けて負けるということも十分あるので、綺麗に決めるのは中々難しいのです。
大将を布団に戻す=攻める隙になる
「コールされた相手の大将は布団で寝たふりをしなくてはならない。」このルールが意味することは、これまで構えていた布陣を崩さなければなりません。さらにはリベロが大将布団とは逆サイドにいたら、試合再開後の数秒間、大将が無防備になるのです。
この戦法が浸透してきたことによって、まくら投げ大会に2つの変化がありました。
ルールに先生がきたぞォ〜コール後の制約がされた
試合再開の笛が鳴るまで、大将やアタッカーは枕を触ることが出来なくなりました。笛が鳴る前・もしくは鳴っている時に枕を触っている、投げている場合には審判からの注意や場合によっては就寝の措置が取られる場合も出てきます。
2,新ポジション・タンクアタッカーが登場した
アタッカーの中に分類される役割ですが、試合再開後に大将がリベロ裏に隠れるまでSPのごとく大将の身代わりになるアタッカーが出始めたのです。
その光景は第7回大会の決勝戦に進出したマックスファクターでも見られ、戦略としての浸透が確認されました。
枕を溜める=ピンチを凌げる
先生が来たぞォ〜を攻めの手段として紹介してきましたが、実は守りの手段にもなります。例えば、残り45秒とかの場面で大将1人となってしまったシーン。相手も枕を温存気味に投げており、このままリベロ終了に入ると厳しいという場面。
ここで使えれば、相手が大将を攻める手段を失いリベロ終了後に攻め手が2人の状態で戦えます。
そのために、試合再開後には枕を温存して戦わなければなりませんが、やりすぎると消極的なプレイとして警告、場合によっては失格ともなりますので危険性を伴うサッカーでいう「遅延行為」のような扱いを受ける場合もあります。
何事もバランスが大事ですね。
いかがでしたでしょうか。
先生がきたぞォ〜コール、意外にも奥が深いルールなのです。
他にも「こんな使い方あるよ!」という作戦があれば、是非とも教えてくださいね!